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まったりまったんこ

アルファポリスでまったり小説掲載中です。 習作短編やSS、設定の裏話やボヤキなど。 ネタバレがある場合は件名に記載します。 ジャンル:人間模様>>恋愛、ファンタジー

【ss】大学1年、冬(幸弘視点)*昨日の続きです

ここまで書かなきゃ意味ないよね!ってことで投下☆
いずれまとめて本編の横っちょに載せる、かも、しれない。

不思議ちゃん系隼人くんを久々に書いて癒されました←
香子絡みだと腹黒さがなくてかわいいのですがね。
* * *

 ざっきーは約束通り年末のコンサートに来てくれた。受付は一年を中心にしているので、自然、顔を合わせて挨拶を交わす。
「あれ、噂の神崎くんでしょ!?」
 食いついてきたのはえみりんだ。
 女子大メンバーこそ食いつくかと思っていたのに、全然、びっくりするほど、無関心。
 男はみんな同じ顔に見えるとかそういうことなのだろうか。いや、まさかな。
「幸弘!遊んでないでお客さん案内して!」
 受付前で目を吊り上げるのは女子大メンバーのリーダー格たる香子だ。多分本人はリーダー格と言うといやがるだろうけど。
 俺は肩をすくめた。
「了解。おお、怖い怖い」
 冗談に、ぎろりと睨みが返って来る。
 香子の容姿は悪くないと思うのだが、このさばける気質が男を気後れさせて寄せつけない。そんなことは本人も分かっているのだろうが、まあそれが香子だからね。高校時代から知っている俺としては、むしろ清々しい。
 まあ、最初は正直ちょっと怖い女だなって思ったけどさ。ずばずば言うし。でも、一方で結構優しいとこあって、まあいい奴なんだよね。
 そんなことを思いつつ終えた、コンサートの後ーー
 
「あ、ざっきー。クリコン来てくれてありがとねー」
「ああ、うん」
 キャンパスで会ったざっきーに声をかけると、彼は言葉を探すように目をさ迷わせた。
「どうかした?」
 俺が首を傾げると、うん……と煮え切らない返事。
 ますます首を傾げる俺を見て、ざっきーは困惑した顔で口を開いた。
「あのさ……あの、受付にいた子、誰かな」
「受付?」
 ざっくり聞くなぁ。受付には数人いたはずだし、客の案内で色々動いてもいたから、それだけじゃ全く特定できない。
「わかんないよ。特徴とかは?」
 つーか……え、何、それって女の子?もしかしてざっきー、フォーリン☆ラブ的な何か?
 浮き立つ気持ちをかろうじて押し止め、ざっきーの言葉を待つ。
「え、ええと……髪を一つにくくってて……染めてなくて……」
 またしてもざっくりした答えが返って来る。俺は嘆息した。
「だから特定できないよ、それじゃ……」
 言いながらも、候補は絞れた。とりあえず女子大組では香子か早紀。共学組だとゆいゆいかりんりんだろう。
「……ええと」
 ざっきーは困りきったような顔を、少し反らした。その頬がわずかに赤い。
「その……なんかこう、テキパキした子」
「ーーえ」
 心の声が、思わず口から漏れた。
 あ、そ、そうなの?そういうのが好み?
 いや、いい奴だよ。いい奴だけどさ。ーー
 取り繕おうと口を開きかけ、あはは、と笑う。
「鈴木香子」
 俺は答えた。
「高校時代からの友達だよ。ーーあ、そう。ざっきー、あいつがいいの?」
「いや、えと、いいっていうかそのーー」
 あわあわするざっきーの頬が、しっかり赤くなっている。
 何こいつ。かっわいー。
 俺はついつい浮かぶ笑みを隠しもせず、ざっきーの肩を叩いた。
「いいよ、紹介してやろうか?」
 言って、首を傾げる。
「でも男紹介するって言って素直に出てくる奴じゃないな」
 きっと睨みつけるような半眼が返ってくるだけだろう。
「いっそ、ざっきーも入っちゃう?うちのサークル」
 冗談のつもりで言ったのだが、ざっきーははっとした。
 次いで、目がきらきらと輝きだす。
「そ、そしたら、仲良くなれるかな?」
 なにこいつかわいい。
 俺は噴き出すのを必死で堪えて頷いた。
「そりゃ、なれると思うよ。人を突き放す奴じゃないし」
「うん、知ってる」
 確信じみた答えに、俺がたじろいだ。
「知ってーー?」
「うん。見れば分かる」
 ざっきーは晴々とした笑顔で答えた。
 俺が二の句を継げずにいると、ざっきーは手帳を取り出して首を傾げた。
「次、集まるのっていつなの?」
 仕事早ぇな。
 俺は苦笑しながら、スケジュールを入れてあるスマホを取り出した。
 
 ーーってことで俺、ざっきーをゲットした功績により、サークルで表彰されるべきだと思うんだけど、どうかな?

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